鬼平犯科帳

経営相談師の機(ハタ)です。

 

最初に言っておきます。

今日はビジネスの話ではなく、趣味の話です。

 

鬼平犯科帳というTV時代劇があります。池波正太郎の原作で中村吉右衛門が好演しました。

1998年頃フジテレビ系列で放映されたので、記憶している方がいるかもしれません。

テレビ埼玉で再放送をしていたのですが、昨日第9シリーズの最終話が終わってしまいました。

当分再放送の予定は無いでしょうが、年末にスペシャル番組が予定されてるとかで楽しみです。

 

私は元々時代劇が好きで、最初は銭形平次を見てから、と記憶しています。

大河ドラマも時代劇は大体見てます。戦国時代から江戸時代までが特に好きですね。

少しだけ寄り道すると、今回の「真田丸」も見てますよ。特に「策略」がテーマになってます

から、面白いです。

 

本筋に戻りましょう。コミックも含めて、私は「鬼平犯科帳」のファンであります。

なぜこの番組が面白いかというと、まず原作のストーリーが良いです。

 

主人公は、火付盗賊改方の長官、長谷川平蔵、通称鬼平です。今で言うと警視庁の特殊犯罪

対策チームのリーダーというところでしょうか。遠山の金さんみたいに実在した人物だそうです。

 

いろんな盗賊を召し捕るエピソードを中心に一話完結型でストーリーが展開されていく

のですが、結末はハッピーエンドに終わらないことが多いです。この辺が水戸黄門と違って

リアリティのある人間ドラマとなっています。例えば、一度は足を洗った盗賊が昔の仲間と

出会って断り切れず、押し込み強盗に協力させられるのですが、悩んだ挙げ句に強盗仲間を

道連れにして死ぬ、なんて話が出てきます。だから主人公の鬼平は一歩も動かず、部下の

同心や密偵の報告を聞くだけ、なんてこともあります。

 

次に上記で出てきた「密偵」の存在です。この密偵が、他の時代劇とは大きく異なる特徴です。

密偵は、昔は盗賊だったが、鬼平の情けを受け、お上の仕事に協力する言わばスパイです。

密偵には、江戸屋猫八、梶芽衣子、蟹江敬三、三浦浩一、綿引勝彦といった名優を配置して

ます。この密偵が、この捕り物の捜査主体になってるので、与力や同心といった公務員が

捜査するのと違って、ぐっと話の幅が広まるのです。ある意味、密偵達の人間ドラマの

様相があると言ってもいいかもしれません。

 

そして、毎話でてくる豪華ゲストの存在です。誰でもピンでドラマが作れるような有名人

を悪役にしたりして、その回ごとに登場させるのです。一話完結なので、それまでの

イメージと全く違う役柄を演じさせたりして、その有名人達にとっては、出演することが

一つのステータスになっていたような感があります。エンドロールには工夫があって、

レギュラー出演の俳優達は画面下右側、そしてゲスト出演者は画面下左側に出ます。

だから「あれ、この人ってもしかして○○」と思ったら、エンドロールで確認して、

「へぇーこんな役できるんだー」なんて感心することがあります。ちなみに、最終話の

ゲストは船越栄一郎で、再婚したにも関わらず、男を作って自分の元から逃げた妻が

忘れられず、盗賊から取り戻そうとして死ぬ、なんて情けない侍を演じていました。

 

エンドロールの音楽にギターのみの演奏とか、四季を表現している象徴的な映像とか、

とにかく今回はどんな人間ドラマがあるのだろうか、と期待させずにはおかない演出

があります。それらの一つ一つは、リピーターを飽きさせない戦略からきているものと

思われます。

 

リピーターをいかに確保するか、この命題の一つの答えが、この番組にある気がします。

と、なんだかんだで、強引にビジネスのオチに結びつけてしまいました。(笑)

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