1000円カット店の戦略

経営相談師の機(ハタ)です。

前回のBABYMETALの続編になります。

 

では「一見非常識に思えること」って、何でしょう?

これは、誰もが常識だと思っていることの逆をあえてやることです。

 

例えば1000円カットのお店がそうです。これが登場するまでは、

理髪店と言えば、2500円くらい払って洗髪、ひげ剃り、マッサージ

までやって貰うのが当たり前でした。そこをあえてサービスを減らし、

本来の目的であるカットのみに専念することにより、1000円という

低価格を実現したのです。

 

低価格のみに目がいきがちですが、実は綿密に計算された経営戦略

が裏に隠されているのです。

 

まずサービスをカットすることにより、来店客の回転率を高める

ことができます。従来の方法で接客時間を、1時間とすると、時間

当たりの売上は2500円です。それに対して1000円カットのお店では、

一人当たり15分として、4人つまり4000円の売上となります。

この売上に対して、スタイリストは一人だけなので、時給を2000円

と仮定すれば、粗利益は500円と2000円になります。

 

さらにお店全体で考えれば、椅子の台数を減らせるし、常駐の

スタイリストの人数も減らせる。つまり固定費を節約できます。

お店も狭くて構わないし、そうなると繁華街や駅など、どこでも

出店できます。

 

一方、スタイリストに関しては、とにかくカットができれば雇用を

確保できるし、カットに専念できることから、個々の技術レベル

の向上も期待できます。まさにメリットの相乗効果が生まれます。

 

しかし、全てがうまくいく訳ではありません。この背景には、

「短時間でカットをすませたい」というニーズを持った人が大勢

いるという前提があるのです。つまりある程度都会で、しかも

人通りの多い立地でないとそのお店は成功しません。常に満員

状態でないと、上記の利益計算が成立しないので、店舗立地は

重要です。住宅街では、逆に従来型の理髪店の方が、ゆったりと

サービスを受けたい顧客が多いので、1000円カットのお店は

儲からないでしょう。

 

この記事は本来「一見非常識に思えること」といるタイトルだった

のですが、「1000円カット店の戦略」の話を展開してしまったので、

タイトルをそのように変更しました。

 

BABYMETALの続々編として、次回に「一見非常識に思えること」

の話をしますので、ご期待ください。

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コメント: 2
  • #1

    Del Lever (水曜日, 01 2月 2017 21:26)


    This is a very good tip especially to those new to the blogosphere. Short but very precise information� Thanks for sharing this one. A must read post!

  • #2

    機 尚志 (木曜日, 02 2月 2017 00:06)

    Thank you for your honorable comment.
    It is my pleasure to make the reader be impressed.